今後、旅の日記を書くために用意したブログ

今後、旅の日記を書くために用意したブログです。今のところ旅に出る予定は無いので、旅の日記以外のことばかり書いています。

【京大】偏見・差別・人権(佐藤享 他)授業所感

以前、こんな記事を書いたことがありました。

philosophiaichi.hatenadiary.jp

最近になって(2021年9月の話)、この記事がやたら多くアクセスされているのを、確認していました。この記事は、かつて一度思い立って、当時の1年前(2019年度)に履修した人社の授業の感想を色々書いてまとめようと思って作ったものでしたが、1つ目の授業を書いた後に息が切れて、やめてしまったものです。しかし、最近多くアクセスされているので、1つだけではなくいくつか書いておかないとタイトル詐欺になってしまうので、1年半ぶりくらいに書くことにします。しかし、2年前の授業のことなので、もう忘れてしまっていることも多くあります。しかし、それでも印象に残っていることは、相対的に自分の中で重要なことだろうので、これを書く意味が、少しはあるのかなと思います。これは自分の満足のために書くのであって、読む人のことは考えていません。

 

月曜5限 偏見・差別・人権 佐藤 享、豊福 誠二、井岡 康時、加藤 寿宏、斎藤 真紀、駒込

この授業は、リレー講義です。5人の教員が、それぞれ2〜3コマずつ授業をして、2〜3週間経ったら次の教員になります。佐藤先生は、授業をしません。彼はずっといて、それぞれの先生が授業をするのを横の方で見ています。最初の授業の時は、注意事項とかを言っていたかもしれません。この講義を担当する先生は、後の方でシラバスを追いかけていると、前期と後期で少し違っていたり、年度が変わると変わっていたりします。2019年度前期と、今とでは担当教員が何人か変わっているかもしれません。この時は、コロナではありませんでした。授業は全て対面で行われました。KKK(国際高等教育院)の教室で、基礎化学実験の後だったので、授業を聞かずに実験レポートを書いたりしていることもありました。そうそう、先程の佐藤先生ですが、この授業は開始15分くらいまでに教室の席に座っていないと、出席扱いになりませんでした。そして、合計で5回くらい?数は忘れましたが、何回か休むと、期末試験が受けられなくなるとか、そういうことがあったと思います。授業の最後に毎回提出する感想の紙を、佐藤先生がその時教室に座っている人に配り歩くので、それを受け取れないと、出席扱いにならなかったはずです。出席不正をして、摘発された人がいた気がします。

評価は、正確な配点は忘れましたが、感想の紙と、期末試験で評価だったと思います。期末試験は、5人いる先生のうち、2人のトピックを選んで、提示された問題について論じて、提出だったと思います。どんなことを書いたかはあまり覚えていませんが、授業中に先生が強調していたことを思い出して、その趣旨に沿うようなことを大体書いて、単位がきたと思います。そういう仕方がいいのか悪いのか、それは分かりません。授業は大体どの先生も、プリントを配って、そのプリントに沿って授業をしていた気がします。スライドを使う人もいたと思います。

授業の内容を思い出しましょう。1人目は、豊福誠二先生です。この人は確か工学部を卒業して弁護士になった人で、授業のトピックは在日朝鮮人についてでした。概して、多くの日本人にとってこの問題は(問題?)非常に微妙なものかもしれません。僕には実際に朝鮮学校に通っていた友達や、在日韓国・朝鮮人の友達が何人かいるので、非常に身近な話題です。豊福先生は、京都の朝鮮学校に関連する訴訟の朝鮮学校側の代理人をしていた(あるいは、している)ことがあるので、その立場はもちろん在日朝鮮人サイドに寄っています。しかし、それを差し引いても、この差別の問題には、実際に問題があるという思いを抱きました。講義では、桜井誠在特会ヘイトスピーチの映像が上映されたりして、非常に緊迫感がありました。豊福先生のコネクションで、希望者は、実際に左京区銀閣寺の裏にある朝鮮学校に見学に行くことができるというので、希望して行きました。当日は、先生の他に10人前後いたと思います。朝鮮学校に入るのは初めてだったので、色々新鮮でしたが、学校の内部のことについてインターネットにどれくらい書いていいのかよく分からないので、詳細は書きません。見学は、たぶん数時間くらいだったと思います。教養教育として、大学にしか出来ない非常に意義のある授業でした。とても印象に残っています。

実際に2人目だったかどうかは覚えていませんが、井岡康時先生。この方のトピックは、被差別部落の人々への差別の問題でした。ちなみに、僕は期末試験の問題は、豊福先生と井岡先生のトピックを選択しました。プリントに様々な資料を載せて、講義していました。印象に残っていることは、授業が終わった後に質問というか少し話をしたことで、浪人中に読んでいた吉本隆明の『共同幻想論』(人生で読んだ本の中で、最も書いてある意味が分からなかった)について、僕読んだことありますみたいなことを言いに行ったのかなと記憶しています。多分、プリントの資料の中に引用されていたのだと思います。この方の差別問題に対する姿勢(?)も印象に残っています。通常、差別問題を扱う場合、それを解消しなければならない!という姿勢になるのかなと思いますが、この方は達観していて、理性とは別のところにある差別という心の問題は根深いので、差別問題を最終的に解決するのは、時間の流れと、それに伴う世代の交代だというような印象で、試験の答案にも僕はこのようなことを書いたと記憶しています。

加藤寿宏先生と、斎藤真紀先生の授業の印象は、非常に残酷で申し訳ないですが、あまりありません。多分、授業中に基礎化学実験のレポートを書いていたからだと思います。

駒込武先生の印象は、授業中というよりその後の印象がよく残っています。トピックは従軍慰安婦の問題で、政治的に反安倍という印象を受けました。その後、2019年のNFで正門前で拡声器を持って演説していたり、この方は京大の職員組合と関係しているのですが2020年の総長選で候補に公開質問状を送ったり、総長選の情報をまとめるブログを立ち上げたり、職員組合のタテカンをめぐって京大当局と争ったり、そういう印象が非常に強いです。そういう活動は、今の京大では向かい風が強いと思うので、頑張って欲しいです。

そういうわけで、この記事をおしまいとします。