今後、旅の日記を書くために用意したブログ

今後、旅の日記を書くために用意したブログです。今のところ旅に出る予定は無いので、旅の日記以外のことばかり書いています。

論理の飛躍(ある命題が真か偽かを判定するための条件が不足している状態)でなく、論理的にある命題が正しい場合でも、ある人間が瞬間的にそれを受け入れることができるかどうかはまた別の問題である。例えば、ポアンカレ予想「単連結な3次元閉多様体は3次元球面S^3に同相である」という命題は論理的には真であり、論理も飛躍していない。しかし、多くの人間にとっては、ポアンカレ予想の主張内容を瞬間的に、納得して受け入れることはできない。そこでの納得・理解とは、「ペレルマンという人が証明をして、それが正しいと世界の数学者から認められているからポアンカレ予想は正しいのだろう」という仕方でポアンカレ予想を納得・理解することではなく、「単連結」「3次元閉多様体」といった命題で使用されている言葉の意味や定義、またはそれらの概念の背後にある数学の学問を理解して、例えばペレルマンの通った論理の道筋を追って理解するということである。そして一度、そのような仕方で理解することができれば、2回目以降は「単連結な3次元閉多様体は3次元球面S^3に同相である」という文言を見て、「多くの数学者が言っているから」という風ではない納得・理解が瞬間的にできると言い得るのである。