今後、旅の日記を書くために用意したブログ

今後、旅の日記を書くために用意したブログです。今のところ旅に出る予定は無いので、旅の日記以外のことばかり書いています。

94点を目指す2020年センター試験、政治・経済の解答速報

現役、浪人時ともにセンター試験の「倫理、政治・経済」で94点しか取れなかった僕が94点は正解していて欲しいと思いつつ解答と解説(作らないかも)を作ります。問題はTwitter上で問題を公開されている@2020_daigakuさんのもので確認しました。答えがあってるかは分かりませんが、予備校が解答速報を出すまでの間に、解答を知りたいという受験生の役に立てれば幸いです。

 

2020年センター試験、政治・経済

 

1、②

2、⑥

3、④

4、④

5、②

6、④

7、④

8、③

9、③

10、①

11、②

12、②

13、⑥

14、⑤

15、③

16、①

17、④

18、②

19、③

20、①

21、⑥

22、④

23、②

24、⑥

25、④

26、③か⑥(グラント・エレメントと贈与比率の違いがわからなかった)

27、⑤

28、②

29、④

30、③

31、①

32、②

33、④

34、③

 

スマホからの距離の二乗に反比例して音量が減少する完全ワイヤレスイヤホン

私が寝るためにまずしなければならないことの一つは、パソコンの画面を閉じることである。Hans Zimmerの名曲選をYoutubeで聴きながら羽田圭介の『ポルシェ太郎』を読んでいる。年を越す前、クリスマスの数日後にAmazonから完全ワイヤレスイヤホンが届いた。音が小さいところでは音量変化が柔軟に行えないという欠陥はあるが、トイレに行っても部屋を移動してもコードが煩わしくないので満足している。年末年始の休暇で、起きたら14時というよくない癖がついてしまった。僕の友達もTwitterで言っていたが、大学生が集合時間として午前を設定するのはよくないだろう。こないだ奈良に行った時も、朝はその時間に家を出ても間に合わない時間に起きてしまい友達を待たせてしまった。僕にワイヤレスイヤホンの購入を動機付けた直接かつ最後の理由は、大学の最寄駅で電車を降りる時にカナル式イヤホンに付いている耳の部分のプニプニを落としてしまったからだ。プニプニだけをAmazonで購入することも考えたが、使うiPhoneから将来的にイヤホンジャックが無くなることを考慮すると、Bluetoothイヤホンを買った方がいいと思われた。Amazonはすごいらしい。僕もAmazonユーザーの一人だが、『アマゾン銀行が誕生する日』という本を読み、Amazonや中国のアリババが如何に多角的に経営を行い、ユーザーを彼らの”経済圏”に取り込もうとしているかということを実感した。比して、日本はいつも大国のバスに乗り遅れまいと頑張っている。新しい年は、100冊の本を読むことを目標にしている。ひと月平均で8,9冊読まなければならないが、昨年の夏にはひと月4冊ほどしか読まなかった事実に目を瞑り、長期休暇に20冊くらい一気に読めば解決するだろうと楽観視している。3月にTOEICを受けると12月に決めたが動物の名前がついた学校の課題と、駅から帰る時に聴いているBBC・DiscoveryチャンネルのPodcast以外に特に何も対策をしていない。大学に入った4月5月の授業で僕が一番面白いと思っている教授が毎週1冊は本を読めということを言っていたので、それから頑張って本を読むことにした。結局4月から12月で28冊だったか、ひと月平均3冊程度だった。少ないと思われるかもしれないが、これは一人の人間にとっては大きな前進である。前期に取っていた生態人類学という授業が面白く、『人間にとってスイカとは何か』などアフリカ関連の本を多く読んだ。加藤周一の『羊の歌 -わが回想』は小説かどうか分からないが、昨年は小説を全く読まなかった。今年は小説を多く読んでいきたい。僕は羽田圭介が好きだ。浪人中に毎朝6時に起きて7kmランニングするという生活を一ヶ月半だけ続けていた時に『スクラップ・アンド・ビルド』を読んでいた僕は主人公と自分を一部重ねてしまった。批判されながらも田中要次とバス路線の旅の番組を続けていたり、Youtubeカニ鍋を煮ながら小林多喜二蟹工船』を解説する動画をアップロードしたりという彼のタレント性が好きなのかもしれない。小説を書くひとはどのようにして小説を書く勉強を積むのだろうか。『蟹工船』を解説する彼に僕は駿台予備学校の中野芳樹という国語科講師の面影を少し見た気がする。『真夜中のニャーゴ』というかつてやっていたインターネットラジオ番組があり、最近寝る時にはそれを聴いている。かとちえこ加藤千恵さんの『そして旅にいる』は僕が次に読みたいと思っている小説の一つである。もともと夜に寝れないことが多かったが、高校2年生の4月頃から深夜ラジオを聴き始めその魅力に取り憑かれてしまった。最近は聴けていないが僕がオードリーというお笑いコンビを表面的にではなく知ったのはその時だった。いま僕は羽田圭介-加藤千恵-オードリー若林という不思議な繋がりを感じている。今日は高校の同窓会があり最寄駅で友達とある午前の時間に待ち合わせをした。起きれなかったらごめんなさい。受験生頑張れ!

むつー vs ハヤシの戦闘時BGM

www.nicovideo.jp

 

ポケモンBW2】素人が迷い込んだその先は最強実況者決定戦 vsハヤシ

について

 

こんにちは。

ポケモンBW2・最強実況者決定戦の、むつーさん対ハヤシさんの対決で、むつーさんの動画内で使用されている戦闘時のBGMを探したので、メモがわりに書いておきたいと思います。僕はハヤシさんの実況動画を殆ど見ていないので、むつーさんのハヤシさんRespectで、このBGMがハヤシさんの実況動画内で多用されている可能性はありますが、そちら方面については調べていないのでご了承ください。

 

www.youtube.com

 

BGMは上のものでした。『ワンダと巨像』というゲーム内で使用されているBGMで、track21 「反撃 〜巨像との戦い〜」という名前がついているようです。

 

ありがとうございました。

 

www.youtube.com

 

www.nicovideo.jp

 

https://www.amazon.co.jp/反撃〜巨像との戦い〜/dp/B00ICLPS06

 

www.shazam.com

 

recochoku.jp

 

「絶賛=とても」という形容詞を広めたい

音楽が聞こえてくるときがある。それは自分の外部から聞こえてくるが、決して外部の具体的な音源から流れてくるものではない。聞こえてくるのは、自分が知っている音楽だ。だが自分がそのことを意識した瞬間、音楽は聞こえなくなる。夢を見ている時、それが夢だと気付いた瞬間、目が覚めてしまうのに似ているかもしれない。無理して聞こえ続けようとしてはいけない。そのとき、それは聞こえていないのだ。それは、もしかすると環境音の組み合わせかもしれない。環境音が奇跡的な比率かもしれないが上手く組み合わさり、自分が知っている音楽に聞こえる。それはまさに寝ようとしているとき、または駅のホームなどで聞こえる。聞こえる音楽は場合によって違う。しかし聞こえてきた音楽を自分の脳内で再生しようとした途端、その音楽は聞こえなくなる。確かに外部から聞こえているはずなのに、自分の内部の要因によって聞こえなくなってしまうのだ。もしかするとそれは、自分の内部が外部の環境音を、自分が知っている音楽に変えて自分に聞かせているのかもしれない。しかし、それは自分の脳内で再生されている訳ではなく、自分の耳を通じて聞こえるのだ。そして、その場合、外部の環境音を加工している内部と、そのとき自分が知っている音楽を聴いている内部は、ともに自分の内部にあるものだが、違う内部である。あくまで音楽は外部から聞こえてくる。自分の耳を通じて。そしてそれは、意識されると消えゆき、その後、その続きは連続して聞くことができない。続きを自分の脳内で再生することはもちろんできるが、それは、その前に、聞こえてくる音楽を聴いていた状態とは違うものである。

さあイヤホンを外してみよう。あなたの知っている音楽が聞こえてくるかもしれない

『私たちは宇宙の年齢についてずっと間違ってきたのだろうか?』

以下の2019年8月4日のThe Nation UAEの記事の日本語訳を作りました。

訳文を引用する際は必ず出典を明記して下さい。

この記事は2019年8月24日に途中までが訳された不完全な形で公開され、公開後に訳文を修正追記してゆく予定です。

(追記)2019年8月25日に最後まで訳し終わりました。以降も表現の修正は行っていくつもりです。

www.thenational.ae

 

Have we been wrong about the age of our universe all along?

『私たちは宇宙の年齢についてずっと間違ってきたのだろうか?』

 

Astronomers are trying to understand why the universe appears to contain stars older than itself

なぜ宇宙が宇宙それ自体よりも古くからある星を含んでいるように見えるのかを天文学者たちは理解しようとしている。

 

It’s a riddle of cosmic proportions: how can the universe contain stars older than itself?

それは壮大な謎である。どのようにすれば宇宙は宇宙それ自体よりも古くからある星を含むことができるというのか?

 

That’s the conundrum now facing astronomers trying to establish the age of the universe – and its resolution could spark a scientific revolution.

それは今、宇宙の年齢を確定しようとしている天文学者たちに直面している謎である。そして、その解決は科学革命の引き金となり得るのだ。

 

At an international conference held in California last month,there was hope a resolution might be found. Instead,the latest findings only confirmed suspicions there is something fundamentally wrong with current ideas of how the universe works.

先月カリフォルニアで開かれたある国際的な会合では、解決策が見つかるかもしれないという期待があった。しかし、最新の発見は、どのように宇宙は機能しているのかということについての現在の理論に何か根本的に誤ったところがあるのではないかという疑念を強めただけだった。

 

Those theories are based on Einstein’s theory of gravity,known as General Relativity,which he developed more than a century ago.

それらの理論はアインシュタインの重力の理論に基づいている。それは一般相対性理論として知られており、彼が一世紀以上も前に構築したものだ。

 

It’s arguably the most successful scientific theory devised – its predictions about everything from black holes to the effect of gravity on time have been confirmed with exquisite accuracy.

それは、まず間違いなく考案された科学理論の中で最もよくできたものだ。ブラックホールから時間に対する重力の影響に至るまで森羅万象についてのその予測は、驚くほどの正確さをもって確かめられてきた。

 

But applying GR to the whole universe has often led to surprising results.

だが、全宇宙に対して一般相対性理論を適用すると、しばしば驚くべき結果になるのである。

 

The first was discovered by Einstein himself,who found his theory implied the universe must be expanding. This defied common sense – not least because it hinted that the universe must have had a beginning – and led Einstein to tweak his equations to bring them into line with reality.

最初のものはアインシュタイン本人によって発見された。宇宙は膨張しているに違いないと理論が示唆しているということに彼は気付いたのである。このことは常識とは相容れず(なぜなら特にそれが宇宙には始まりがあったに違いないと示唆するものだったので)、アインシュタインをして現実と一致させるために彼の方程式を微修正させたのだ。

 

Prof Fred Hoyle is credited with coining the phrase Big Bang Theory.

(フレッド・ホイル教授は「ビッグバン理論」という言葉を作ったことで知られている。)

 

 

Yet by the late 1920s,astronomers had found the original equations were right: the universe is expanding. This led them to estimate when the expansion began – and thus the age of the universe.

しかし、1920年代の末までに、天文学者たちは元の方程式が正しいと気付いた。つまり宇宙は膨張しているのである。このことは彼らをして、いつ膨張が始まったのか、従って宇宙の年齢を、推計させた。

 

Then came the next shock: the figure that emerged was barely two billion years,implying the universe was less than half as old as Earth.

 それから次の衝撃が走った。つまり、算出された数字はたったの20億年で、このことは宇宙の年齢は地球の年齢の半分以下だと示唆するものだったのである。

 

Faced with this paradox,the British astrophysicist Prof Fred Hoyle of the University of Cambridge came up with the idea of a mysterious new force of nature that somehow emerged from empty space.

このパラドックスに直面して、英国の天文物理学者でケンブリッジ大学フレッド・ホイル教授は、何もない空間からどういうわけか現れる不思議な新しい自然の力についての考えを考案した。

 

When combined with Einstein’s equations,this had the effect of making the universe infinitely old – thus solving the age problem.

アインシュタインの方程式と組み合わせた時、これは宇宙が無限に古くからあることにする効果があった。従って、年齢の問題は解決されたという訳だ。

 

At the time,Prof Fred’s idea seemed even more mysterious than the puzzle it was supposed to solve. Most scientists were happy to ditch it when new observations suggested the universe was about 10 to 20 billion years old – comfortably more than the age of our planet.

当時、フレッド教授の考えは、その考えが解決すると考えられていた謎よりも一層不思議だと思われていた。新しい観察によって宇宙の年齢は約100億年から200億年(不都合なく地球の年齢以上)だということになると、ほとんどの科学者はフレッド教授の考えを喜んで捨てた。

 

But now,theorists are looking again at such “crazy”ideas,because the age problem is back with a vengeance.

しかし今、科学者たちは再びそのような「イカれた」考えに注目している。宇宙の年齢が再び激しく問題になってきたからだ。

 

At last month’s meeting,several teams of astronomers gave their latest estimates for the date of the Big Bang,in which the universe was created.

先月の会合では、天文学者たちの様々なチームがビッグバンが起こり宇宙が創造された年代についての最新の推計を発表した。

 

Until recently,such findings would have barely caused a stir,as the age of the cosmos was thought to have been revealed a decade ago by studies of the heat left over by the Big Bang.

最近まで、そのような発見はほとんど物議を醸さなかった。なぜならビッグバンにより残された熱についての研究により宇宙の年齢が10年前に明らかにされたと考えられていたからだ。

 

By measuring the spread of that heat across the night sky,orbiting satellites had shown the primordial explosion must have taken place about 13.8 billion years ago,plus or minus a few tens of millions of years.

夜空を覆うその熱の広がりを計測することで、最初の爆発は数千万年の誤差はあれど約138億年前に起こったに違いないということを軌道衛星が示していたのだ。

 

As well as being impressively precise,this value tied in well with those found by direct measurements of the cosmic expansion using stars in distant galaxies. It also made the universe older than the most ancient stars then known.

素晴らしく正確であったことに加え、遠い銀河にある星を使った宇宙爆発の直接計測により分かった数値と、この値はよく一致していた。それはまた、宇宙をそのとき知られている最も古い星よりも古くからあるものにしたのだ。

 

But now the universe has thrown astronomers another curve ball. The latest studies suggest the universe has two different ages.

だが今、宇宙は天文学者たちに別のカーブボールを投げかけた。最新の研究は宇宙が異なる2つの年齢を持つことを示唆しているのだ。

 

Measurements made using relatively nearby galaxies suggest the universe is hundreds of millions of years younger than the age indicated by the heat still radiating outwards from the Big Bang. And the difference between them seems too large to dismiss as a fluke.

比較的近くにある銀河を使って得られた測定は、ビッグバンからまだ背景放射している熱により示された年齢より、宇宙が数億年若いことを示唆している。そして、それらの差はミスとして退けるにはあまりにも大きすぎるように思われるのである。

 

Worse still, some of the results now imply that the universe is younger than the oldest known star.

さらに悪いことに、結果の一部はなんと、知られている中で最も古くからある星よりも宇宙は若いということを示唆しているのだ。

 

Code-named HD 140283, the so-called Methuselah star was first catalogued in 1912, and lies only 190 light years from Earth.

コードネームHD 140283、いわゆるメトシェラ星は1912年に初めて確認された、地球からわずか190光年の場所にある星である。

 

It seems pretty unremarkable, but astronomers now know it contains very little iron – which means it must have been formed before this element became common in the universe. And that implies HD 140283 must be almost as old as the universe itself.

それはあまり目立たないように思われるが、天文学者たちは今、それが微量の鉄を含むということを知っている。この元素が宇宙でありふれたものになった後に、それが形成されたに違いないということを、このことは意味している。そして、HD 140283が宇宙それ自体とほとんど同じくらい古くからあるに違いないということを、それは示唆しているのだ。

 

In 2013, astronomers using the orbiting Hubble Space Telescope estimated Methuselah was about 14.5 billion years old, give or take about 800 million years. That’s hard to square with the latest estimates of the age of the universe.

2013年に、軌道上のハッブル宇宙望遠鏡を使った天文学者たちは、8億年程度の誤差はあれどメトシェラ星は約145億年に誕生したと見積もった。それは宇宙の年齢についての最新の推計とは一致しないものだった。

 

So what’s going on? One obvious explanation is that history is merely repeating itself, and something is wrong with the new estimates of the age of the universe.

では何が起こっているというのか?一つの明らかな説明は、単に歴史が繰り返されており、宇宙の年齢についての最新の推計には何か問題があるというものだ。

 

Scientists are battling with the idea that something may be wrong with estimates of the age of the universe.

(科学者たちは宇宙の年齢についての最新の推計には何か問題があるかもしれないという考えと戦っている。)

 

Most of these are based on the rate of expansion of the universe, which in turn needs accurate values for both the speed galaxies are moving away from one another, and their distances.

これらの推計のほとんどは、宇宙の膨張速度に基づいており、その結果、お互いに離れゆく銀河の速度と位置両方の正確な値が必要となっている。

 

The most likely source of error is the latter: astronomers have to make many assumptions to estimate the distances to far-away galaxies, and these have proved unreliable in the past.

最も可能性が高い間違いの元は後者である。つまり、遠く離れた銀河までの距離を推定するために天文学者たちは多くの仮定を立てなければならず、それらは過去にあてにならないと分かったのである。

 

One way around this is to use independent methods of measuring the cosmic-expansion rate. Among the most promising is analysis of gravitational waves – the ripples in space and time formed by incredibly violent events such as the merger of two massive stars.

これを回避する一つの方法は、宇宙の膨張速度を測定する、他の要素の影響を受けない手法を用いることである。最も期待できそうなものは重力波の分析である。それは、質量が大きい2つの星の衝突のような信じられないほど強烈な事象によって形成される空間と時間のさざ波である。

 

Days before last month’s meeting, the journal Nature Astronomy published an estimate of the cosmic-expansion rate based on analysis of gravitational waves detected from such an event in 2017.

先月の会合の数日前に、ネイチャーアストロノミー誌は、2017年にそのような事象から検出された重力波の分析に基づいた宇宙膨張の速度の推計を発表した。

 

Unfortunately, it’s still too rough and ready to resolve the paradox of the Methuselah star or the mystery of the two cosmic ages.

残念ながら、今なお荒々しく早急すぎて、メトシェラ星のパラドックスや2つの宇宙の年齢の謎を解決することは出来なかった。

 

In the meantime, theorists have been busy dreaming up new physics that might solve the problem. And in another case of history repeating itself, one of the leading ideas is the “force-from-nowhere” dreamt up by Prof Hoyle, who was later knighted.

他方で、科学者たちは問題を解決してくれるかもしれない新しい物理学を夢想するのに忙しかった。そして、別のケースで歴史が繰り返されたら、答えを出すかもしれない考えの一つは、後に叙せられたホイル教授により考案された「何もないところから生まれる力」なのだ。

 

Astronomers already think this so-called Dark Energy played a critical role in the Big Bang – although they still have no idea where it came from.

天文学者たちは既にこのいわゆるダークエネルギーがビッグバンにおいて決定的な役割を果たしたと考えている。それがどこからやって来るのかは今なお分かっていないにも関わらず。

 

But with one leading astronomer at last month’s meeting describing the current impasse as a scientific crisis, the time may have come to think the unthinkable.

だが、先月の会合で一人の天文学の第一人者が、現在の行き詰まりを科学の危機と表現したので、考えられないものを考えるときがやって来ているのかもしれない。

 

 

 

 

 

 

『高校数学でわかる複素関数』を読んだ

早稲田大学の教授である竹内淳氏が書いた『高校数学でわかる複素関数』(講談社ブルーバックス)を読んだので感想を書こうと思う。

 

 

大学1回生である私が読んだ感想としてだが、内容はとても分かりやすく「高校数学でわかる」シリーズは他に11タイトルあるとのことであるから、他のタイトルもまた非常に読みたいと思っている。

 

さて、著者が著した他の「高校数学でわかる」シリーズの本については分からないが、少なくとも本書に関して一つ話をしたい。

本書は「高校数学でわかる」と銘打たれているが、実際にはテイラー(マクローリン)展開、オイラーの公式偏微分、重積分などが登場しており、純粋に高校数学だけを用いて複素関数について議論・解説するものではないということは、本書を読む前に把握しておいた方が良いと私は思う。

そういう意味では大学1回生相当の数学の知識を有していた方が読み進めやすいとは思うが、上記のテイラー展開etc…は殆ど大学1回生で学習するような内容であって高校数学の域を少し出た程度の概念であることから、高校数学から自然に拡張して理解することができると思われる。よって本書で複素関数の議論・解説をするにあたって高校数学の域を出た数学概念が使用されているからといって、必ずしも中学生や高校生が本書の内容を理解することができないと言うことは出来ないと私は思う。

しかし、そうは言ってもやはり「高校数学でわかる」と銘打たれている以上、高校数学では扱わない(実際、複素'関数'は高校数学では扱わない)概念は当然本書の中で高校数学からの自然な拡張によって解説されるべきであると読者が考えても不思議ではないだろう。そう考えた時に、テイラー(マクローリン)展開やオイラーの公式は第1章で解説されているため非常に良いと思うが、第3章や第4章に登場する偏微分や重積分に関しては、それ以前に解説されることなく"突然"登場するため、高校数学の自然な拡張による複素関数の解説を期待していた読者は度肝を抜かれるかもしれない。

偏微分に関しては、そこで扱われているものが偏微分であるということが明記されているためまだよいが、重積分に関しては文字通り"突然"登場し、まるで重積分が高校数学にも登場するかのようにアフターフォローもないことから、テイラー(マクローリン)展開やオイラーの公式が第1章で扱われていただけに、重積分が同様に第1章で少し触れられてさえいればと残念に感じた。また、実際にそのような人が存在するかどうかは別にして、本書で扱われている偏微分や重積分について書かれた部分が理解できなかったばかりに、本書を読むことを途中で放棄してしまう人が現れないかと心配でもある。

 

しかしながら、その他の点に関しては、私は複素関数について解説された他の本を教科書も含めて何も読んだことがないのであまり断言はできないが、入門の書として非常に良いと思う。

読了後に、複素関数についてGoogle検索で調べていたところ見つけた以下の動画は非常に分かりやすかったので、興味がある人は読んでみると良いのではないだろうか。

 


【前編】複素関数論ショートコース【複素積分って何?】【ローラン展開って何?】


【後編】複素関数論ショートコース【留数定理】【コーシーの積分定理】

 

 特に、複素関数複素数の入力に対し複素数を出力する関数であること、また複素数は2成分もったベクトルと考えることができるので複素関数は与えられたある点に対してベクトルを返すような関数として捉えることができるという点は、本書で得た複素関数についての理解にプラスして、複素関数についての理解を深めることができたように思う。


本書でも述べられているように、複素関数は航空機の構造などを扱う際に使用する流体力学を理解する上で大きく力を発揮すると思う。複素関数がある与えられた点に対して複素数、すなわち大きさと方向をもったベクトルを返すような関数であるという認識は、上述のような複素関数流体力学の繋がりを意識させるものとして非常に有効であると私は考える。

【青春18きっぷ】大阪から日帰りで金沢に行ってみた

青春18切符を使って日帰りで大阪から金沢に行ってきました。

始発で行き(事実上)終電で帰ってきましたが実滞在時間7時間ないくらいで割と楽しめました。

 

以下、交通について書いてから写真付きで現地の感想を書いていきます。

 

とき:2019年8月14日

行き:新大阪06:23発 → 金沢11:42着

帰り:金沢18:30発 → 大阪23:38着

滞在時間:6時間48分

(詳細は以下のスクリーンショットを参照してください)

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往復の交通

金沢でどこへ行くかは事前に決めていないという計画性皆無の旅だったので、往路の電車内のあり余る時間で、近江町市場で昼ごはんを食べること、兼六園金沢21世紀美術館鈴木大拙館に行くこと、などを決めました。(金沢城に行くことも検討しましたが城は大体全国どこでも同じだろうという城好きの人には大変申し訳ない理由で保留になりました。)

 

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鼓門(金沢駅

金沢駅に到着し、兼六園口から外へ出るとガラス張りのドームの中に入ります。ドームを抜けると鼓門から出てくるという形になっています。金沢工業大学が提供するテレビ番組で見たことがある人も多いのではないでしょうか。

しかしこの日は暑かったです。台風10号が北上してくる関係で台風の東側の日本海側はフェーン現象の影響をモロに受け、8月14日は2019年の最高気温(摂氏40度以上)が新潟県で更新されました。石川県もまた然りといったところでしょうか。

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今回歩き回った地域の地図(約2.7km四方を表示)

地図を見て頂くと分かりますが、金沢城兼六園金沢21世紀美術館金沢駅の南東の地区に固まっているためとても観光しやすいと思います。金沢駅から御飯処:近江町市場までは徒歩で1km無いくらいなので、歩いて動き回れますし、今回は使用しませんでしたがバスも出ていたようです。(暑かったので熱中症になりかけた)

 

近江町市場についたのはちょうど12時前で、人でごった返しておりどの店も長蛇の列だったので、昼食は後で帰ってきた時に食べることにしました。1階は市場で2階は食べるための店が並んでいました。1階で1本100円の焼き鳥ならぬ焼きドジョウが販売されていたので食べましたが、味は好みが分かれるところだと思います。

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尾崎神社(友人撮影)

金沢城の敷地の北西角にある尾崎神社の門の下で小休憩を取りました。

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金沢商工会議所会館。金沢城の西にあります

道の真ん中には、恐らく冬場に道路の雪を溶かすために温水を出すための設備があります。

金沢城の周りを巻くように歩いて兼六園へ行きました。

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兼六園岡山市の後楽園、水戸市偕楽園と共に日本三名園の一つです。

暑いからなのか、理由は分かりませんが無料で入れたのでとてもラッキー。

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霞が池?(撮影:友人)

風景自体はとても良かったのですが、如何せん暑すぎました。広坂の交差点の自販機で買った三ツ矢サイダーをガブ飲みしてました。金箔が乗っているだけで500円を超えるインスタ映えしそうな金箔ソフトクリームを食べるのはやめて普通のアイスクリームを食べました。暑かった…

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(友人撮影)金沢21世紀美術館。後で行った鈴木大拙館も含めて、金沢は美術館がとても多い印象を受けました。県立美術館、伝統産業工芸館etc...

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https://ja.wikipedia.org/wiki/金沢21世紀美術館 より引用

レアンドロ・エルリッヒの『スイミング・プール』。これを見るための有料部分への立ち入りには夥しい数の人が並んでいたので諦めました。けど涼しかった...

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鈴木大拙館。設計:谷口吉生

21世紀美術館に入ることを諦めた一行は、鈴木大拙館へ。21世紀美術館とは比べものにならないほど人が少なく、落ち着いた雰囲気を楽しめました。(涼しかった)

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鈴木大拙館の場所

鈴木大拙は、同じく第四高等学校出身で京都学派の哲学者・西田幾多郎と親交があり、禅について英語で多くの著作を著し、日本の禅文化を世界に発信することに大きく貢献した仏教学者です。

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ロゴマーク

思っていたより欧米系の外国人の方がたくさん鈴木大拙館の中にいた印象。受付の方も流暢に英語で対応されていました。やはり「Zen」に興味を持つ外国の方は多いのでしょうか。

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内部


人が少ないのは兼六園21世紀美術館からは少し離れた場所にあることも関係しているかもしれません。入館料は300円で、展示品がある場所とその他いくつかの場所の撮影はNGとのことでした。無料で使えるロッカーに荷物を預けることができます。

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水鏡の庭(鈴木大拙館)

建物の中で展示品を見ている間にゲリラ豪雨になっていました。写真の場所は雨の影響ではなく、最初から水が張られていた場所です。これ以降は暑さが少しマシになりました。

その後は鈴木大拙館を出て、21世紀美術館へ戻りましたが依然として人が多く、21世紀美術館を巻くように外側を歩きました。

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松涛庵(内部)

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松涛庵(内部から)

金沢21世紀美術館と同じ敷地内に佇む松涛庵(しょうとうあん)。

説明は以下から引用します。

https://www.kanazawa21.jp/data_list.php?g=22&d=3

 

この建物は江戸時代末期、加賀藩12代藩主 前田斉泰(文化8年~明治17年/1811~1884)により、江戸根岸の隠居所「冨有園」の居室として建築されたものです。天井や柱が紅殻塗りであったことから「赤い間」と呼ばれていました。その後、鎌倉の別邸への移築を経て、昭和11年(1936)前田家16代 利為(明治18年昭和17年/1885~1942)により、独立した数奇屋風の茶室として整備され「松涛庵」と命名されました。昭和54年(1979)金沢市内に移築され、平成13年(2001)金沢市が取得したもので、江戸時代末の風情を今に残す貴重な建造物であり、今回の移築にあたっては、この雰囲気を伝えることに努めるとともに、新たに椅子点前による立礼席と水屋などを増築しています。
 

引用ここまで。

 

敷地に入って見物していたところ、窓から男性が首を覗かせてこの建物にまつわる説明をして下さいました。その話ぶりは、駿台予備学校の吉田仁志先生を彷彿とさせました。

お話によると、この建物は5回移築され、関東大震災の時に窓ガラスが割れなかったのは、かつてコンピュータもない時代に頭一つで耐震構造を設計した棟梁の宮大工の頭によるものとのことです。内部も拝見させて頂きました。(涼しかった)

 

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外から見ただけ。旅も後半戦

金沢市庁は21世紀美術館の敷地の隣にあります。その向かい側にあるのが四高記念文化交流館です。

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第四高等学校当時のままのレンガ作り

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四高 第7代校長 溝淵進馬先生

四高文化記念交流館は「石川近代文学館」と「石川四高記念館」の2つからなり「石川四高記念館」の方は無料で入れます。内部の展示は、京都大学の時計台記念館で第三高等学校の展示が行われているのと同じ感じです。当時の制服や教科書ノート、新聞などが展示されてありました(涼しかった)

 

四高を出た後は、近江町市場まで歩いて戻りました。1階は昼間に比べて人が激減し、2階も夕方だったので営業していない店もありましたが、店先の価格表示を用心深く観察すると2000円くらいで海鮮丼が食べられる店が見つかります。

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大漁海鮮丼。器の大きさ以外、海鮮丼との違いがあまり分からなかった...

海鮮丼を食べた後は、主計町茶屋街を観光しました。近江町市場からは歩いて10分ほどのところにあります。

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主計町茶屋街。木造建築の香りに趣を感じます

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主計町茶屋街は市内を流れる浅野川に面しています

主計町茶屋街からは、歩いて金沢駅に戻りました。直線距離で1.5km程度なので戻れないことは無いと思います。

 

1日歩き回った歩行距離は、僕のiPhoneによると約14kmでした。金沢は、青春18きっぷで大阪からの日帰りでも十分満喫できる街だと思います。唯一の心残りは金沢21世紀美術館に入れなかったことでしょうか。またの機会に人が少ない時を見計らって行きたいと思います。また、暑すぎるので夕方までは美術館など建物の中にいて、日が傾いてきてから兼六園を見た方が暑くなくていいかもしれません。

 

晩ごはんを車内で食べながら帰りました。サンダーバードには3回くらい抜かされました

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金沢駅の「おみやげ処」で購入した晩御飯。税込で900円

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中身はこんな感じ

思ったよりにおいも無いので車内でも問題なく食べれると思います。

 

 

(この記事を読んだ人は皆、読み終わった後すぐに金沢に行っています。)